MAKING THE ROAD人事部の皆様向けコラム

【Vol.32】リーダーシップはいつ生まれるのか

育成

ご覧頂きありがとうございます。

忙しさを理由にコラム更新をサボっていたら、年が明けて1月も既に25日になってしまいました…。
今年もマイペースでコラムに書いていきたいと思っていますのでよろしくお願い致します。

今年最初のコラムのテーマは「リーダーシップはいつ生まれるのか」について書いていきたいと思います。

これまでも会社や組織のような自身の所属コミュニティを越境して仕事をすることが多くありましたが、今年、そして今後はこれまで以上に所属コミュニティを横断して活動することが増加していくと見られています。

このような越境する活動や行為が増え、新たなコミュニティを形成しプロジェクト的に活動をしていくことが増えていくと「ところでこのコミュニティのリーダーは誰なのか」という素朴な疑問が発生することが増えそうです。

私の考えとしては「コミュニティに参加している全員がリーダー」だと考えています。

会社組織に代表されるいわゆる「ピラミッド型組織のリーダー」には、組織から付与された権限であるポジションパワーを保有しています。

【ポジションパワー】

・正当性のパワー:組織上公式に与えられた権限で単純に上司だから従うようなこと

・強制のパワー;減給や降格のような処罰を与える権限で上司に逆らうと痛い目にあるから従うようなこと

・報酬のパワー:昇給や昇進のような報酬を与える権限で上司に従ったほうがメリットがあるから従うようなこと

これらのポジションパワーは同一コミュニティだからこそ機能するのであって、横断的に形成されたコミュニティでは全く機能しませんね。(「所属組織で偉い立場にいる」と言われても組織外の人としては「は、はぁ…すごいですね」というリアクションしかできませんね)

新たなコミュニティが成立するには成立目的(実現したいビジョンや解決したい問題や問題意識等)があろうかと思います。

それらの目的がコミュニティ参加者の間で擦り合っていれば、あとはコミュニティ参加者がそれぞれのペースで自律的に活動し定期的に活動状況を共有すれば良いのです。(もちろんコミュニティの参加や離脱も自由です)

リーダーシップは「声を上げる(Speak Up)」時に発生すると言われています。

思ったことや感じたことを発言したり、何かを始めようとする時に周囲に声をかけたり、困っている時に助けて欲しいと声を上げたり…

これらが行われた瞬間に発言者にリーダーシップが生まれています。

声を上げやすくする大前提は、発言しやすい環境作りがされているいわゆる「精神的安心感」が醸成された状態であることです。
これらを自覚してコミュニティの精神的安心感の醸成に寄与できるよう人の意見にしっかりと耳を傾ける傾聴力もますます求められるスキルになると感じています。

組織というコミュニティでポジションパワーを持っている人だけがリーダーではなく、越境環境下ではあらゆる人がリーダーになるので業務経験や専門性といった「専門性のパワー」や他者から尊敬される個人的な特性(例:傾聴力)といった「準拠のパワー」というパーソナルパワーを磨いていくことが大切になりそうですね。

自戒の念を込めて今年最初のコラムとさせて頂きます。

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